(5)くらしとガス

 ガスは、料理、だんぼう、シャワーなどに使われています。家庭だけでなく、工場や病院、レストランでもたくさんのガスを使います。メルボルンやジーロンでは、バスのねん料としても使われています。ガスをねん料にしている自動車もたくさん走っています。

ガスをねん料にして走るバス

○このガスはどこから運ばれてくるのでしょう。
 わたしたちが家庭で使っているのは、天然ガスとよばれるものです。天然ガスは、1965年、メルボルンの東300キロメートルにあるレイクエントランス市の沖合24キロメートルの海底をほってみつけられました。メルボルンではそれまで100年以上もの間、石炭ガスを使っていました。しかし、天然ガスの方が、安全でこうりつがよく、空気をよごすなどの自然に与えるえいきょうも少ないので、1969年の4月から1970年の12月の間に、石炭ガスから天然ガスに変える工事が行われました。
 

 現在、3か所の海底で天然ガスをほっています。出てきた天然ガスは、海底にしかれたパイプを通ってセイル市のロングフォードにある天然ガスせいせいしょに送られ、そこでわたしたちが家庭で使えるように加工されます。加工されたガスは、直けいが75センチメートルもあるパイプを通って、メルボルンまで送られてきます。しかし、距離が200キロメートルもあるので、高いあつ力にしないととどきません。ところが、高いあつ力では家庭では使えません。そこで、高いあつ力で送られてきたガスは、都市の近くでてき当なあつ力に下げられます。そのような仕事をしている所をシティーゲイトとよんでいます。メルボルンやそのまわりでは、ダンデノンのシティーゲートであつ力を下げてから各家庭、工場、病院、レストランなどに送られています。
 

ガス海上基地 ガス精製所 ガスににおいをまぜる

天然ガスは、ビクトリア州の各都市にも送られています。パイプラインの長さは2千キロメートル以上もあり、50以上の都市に送られています。また、ビクトリア州だけでなく、ニューサウスウエールズ州のアルバリー市にも送られています。天然ガスを送る都市を計画的にふやしています。1991年にはエチューカ市にも送られることになり、その後、ポートランド市にも送られるようになっています。
 天然ガスにはにおいがありません。しかし、人工的ににおいをまぜて、もしガスがもれてもすぐ気がつくようにしています。いろいろな所のガスパイプにメーターをつけ、いつも流れているガスの量をチェックしています。また、品しつけんさを行い、ガスフィルターが正しくはたらいているか、よいガスが送られているかのチェックも続けられています。

ガスパイプの点けん